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京都の仏像を鑑賞する

東寺・不動明王坐像(ふどうみょうおうざぞう)

東寺・不動明王坐像

仏像(東寺・不動明王)の特徴

空海が唐から持ち帰った密教とは、大日如来を中心とした教えである。空海は密教の教えを東寺の講堂内に、二十一体の仏像で 「立体曼荼羅」として表現した。中央には大日如来を中心とした如来のグループ、右には菩薩のグループ、左には明王のグループが構成されている。不動明王坐像は、明王の中心を構成している。承和6年(839)に完成した日本最古の不動明王像である。

密教の世界では、不動明王は大日如来の化身として、教えに従わないものを調教・救済する仏と考えられている。左手(向かって右)には、煩悩を縛る羂索を持ち、右手(向かって左)には、他者と自己の煩悩を断ち切る諸刃の剣を持っている。

「立体曼荼羅」のなかで、如来のグループ(5体)と、菩薩のグループの中心である金剛波羅蜜多菩薩を除く15体は、空海が密教を日本に伝えた平安前期のものが現存している。
安置場所 東寺・講堂
文化財指定 国宝
制作年代 平安前期(839)
像高 173.3センチ
材質 一木造乾漆併用
住所 京都府京都市南区九条町1
交通 市バス 東寺東門前すぐ
近鉄 東寺 徒歩5分

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