仏像(三千院・阿弥陀三尊)の特徴
三千院の本堂・往生極楽院の堂内は極楽浄土を表現していて、堂内いっぱいに金色に輝く阿弥陀三尊を安置している。
中央の阿弥陀如来は来迎印を結び、その左(向かって右)の観音菩薩は蓮台(死者の霊を載せる)を持ち、 右(向かって左)の勢至菩薩(せいしぼさつ)は合掌している。西方の極楽浄土へ旅立つ往生者(死者)を迎えにきた典型的な来迎像である。
現在でも死が迫った時に「お迎えが来る」と言うが、阿弥陀如来が迎えにきて極楽浄土へ連れて行くという考え方が広まった表現である。
穏やかな表情を浮かべた阿弥陀三尊像は、平安後期に好まれた定朝様式となっていて、円満な容姿が大原の地に隠棲した平安貴族を慰めたことであろう。
安置場所 | 三千院・往生極楽院 |
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文化財指定 | 国宝 |
制作年代 | 平安後期(1148) |
像高 | 233.0cm(中尊) 131.8cm(観音菩薩) 130.9cm(勢至菩薩) |
材質 | 木造寄木造漆箔 |
住所 | 京都市下京区下珠数屋町通間之町東入ル東玉水町 |
交通 | JR京都駅から徒歩7分 |