仏像(永観堂・みかえり阿弥陀)の特徴
左側後方へ顔を見返った珍しいポーズの阿弥陀像には、伝説が残っている。禅林寺の中興の祖・ 永観は毎日6万遍の念仏を唱えて歩く行を続けていたが、ある日ふいに阿弥陀如来像が壇から降り、驚き立ち尽くす永観に、阿弥陀如来像は振り向きざまに「永観、遅し」と声を発したという伝承がある。
実際には、目鼻立ちが優しい顔つきと繊細で柔らかな丸みのある体は、永観が生きた時代よりも100年ほど後の平安時代末期の作と考えられる。
平安時代後期に貴族の間で広まった浄土信仰(阿弥陀信仰)は、鎌倉時代になると庶民の間に広まり、永観堂の阿弥陀像は「みかえり阿弥陀」と親しみを込めて呼ばれるようになった。
安置場所 | 永続堂(禅林寺)・阿弥陀堂 |
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文化財指定 | 重要文化財 |
制作年代 | 平安時代末期 |
像高 | 77.7センチ |
材質 | 木造寄木造漆箔 |
住所 | 京都市左京区永観堂町48 |
交通 | 地下鉄東西線 蹴上下車 徒歩約15分 市バス 南禅寺永観堂道下車 徒歩約3分 |