京都の歳時記

8月の歳時記

7日~10日
六道詣り(ろくどうまいり)
六道詣りの写真
場所 六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)
TEL 075-561-4129
交通 バス 清水道
先祖の精霊を迎えるお盆入りの行事。水塔婆に故人の戒名を書き、線香の煙で浄め、地蔵堂の前で水回向をして迎え鐘を撞く。先祖の精霊は高野槙に乗って帰ってくるといわれ参道で槙を買い盆の間祀る。期間中は昼夜開門されている。
7日~16日
お精霊迎え(おしょらいむかえ)
お精霊迎えの写真
場所 千本(せんぼん)ゑんま堂 引接寺(いんしょうじ)
TEL 075-462-3332
交通 バス 千本鞍馬口
平安時代に小野篁(おののたかむら)が開基したといわれるお精霊迎えの根本霊場。水塔婆に先祖の名前を書いて、鐘を撞いて先祖の霊を迎える。西陣のお精霊さんは、この鐘に導かれて戻ってくるといわれている。終日開門されている。15日は網笠をかぶった奴さんが太鼓をたたいて踊るすずめおどり等のある千本六斎念仏が境内狂言舞台で奉納される(19~21時)。16日はお精霊送りの日となり終日参詣人が集まる。寺域は平安京の葬場である蓮台野(れんだいの)へ葬送するとき、衆生の妄夢をさますため、同寺の鐘をついたといわれる。同寺由来記を見ると平安新仏教の開創時代に想いをはせることが出来る。
14日~16日
万灯祭(まんとうさい)
万灯祭の写真
場所 車折神社(くるまざきじんじゃ)
TEL 075-861-0039
交通 京福 車折駅
諸願成就を願った万灯祭。境内には願い事の書かれた赤・黄・緑・白の燈籠が交互に1000基あまり飾られる。夕刻から点灯され、幻想的な雰囲気に包まれ燈籠は各3面で組みたてられている。商売や芸能の神様とあって絵を書く人、商売繁盛、合格祈願などの願い事がかかれる。
14日~16日
東大谷万灯会(ひがしおおたにまんとうえ)
東大谷万灯会の写真
場所 東大谷(ひがしおおたに) 大谷祖廟(おおたにそびょう)
TEL 075-561-0776
交通 祇園から10分
東山山麓の大谷祖廟境内と東大谷墓地で繰り広げられる。約3万3000平方メートルの全域に1万5000基からの提灯、俳句の書かれた大提灯が灯され、お墓詣りと夕涼みを兼ね、全国から参拝者が訪れる(21時まで)。本堂では法話もある。墓所からゆらめく灯の向こうに市内が一望できるのも、みものである。
16日
不動堂開扉法要(ふどうどうかいびほうよう)

不動堂開扉法要の写真

場所 金閣寺(きんかくじ)
鹿苑寺(ろくおんじ)
TEL 075-461-0013
交通 バス 金閣寺道
この日と節分の年に2回だけ、境内不動堂の石の扉が開かれる。本尊は弘法大師の作と伝えられる石不動明王で、首から上の病気に御利益があるといわれる。秘仏で広く一般に信仰されている。午前に法要があり、法要の後堂内の不動明王の拝観ができる。
16日
嵐山灯ろう流し(あらしやまとうろうながし)
嵐山灯ろう流しの写真
場所 嵐山(あらしやま)
TEL 075-861-0591
交通 京福・阪急嵐山駅
嵯峨一帯の寺院と信者で作る嵯峨仏徒連盟が戦没者の霊を慰めるために戦後はじめた精霊送りの行事である。夕刻から中之島公園で法要が行われ、御詠歌の奉納と、桂川の水面に先祖の供養名を書いた灯籠を浮かべ精霊を送る行事である(21時頃まで)。
16日
五山送り火(ござんおくりび)
五山送り火の写真
場所 京都市内(京都市)
TEL 075-752-0227(京都市観光協会)
京の伝統行事五山の送り火(通称大文字の点火)がこの日の20時からはじまる。市内のネオン等はこの時間自粛される。送り火とは精霊を送るための灯で祖先の供養のための行事として長く続けられて来た。
五山の中の如意ヶ嶽の大文字が20時にまず点火される。10分あとに松ヶ崎(西山・東山)の妙法に火がつく。船形は西賀茂の船山で20時15分頃の点火となる。大北山(衣笠)の左大文字も20時15分点火される。
上嵯峨、仙翁寺山の鳥居形は20時20分頃からの点火となり五山の送り火は20時20~30分頃が最盛となる。
20日
宵弘法(よいこうぼう)
宵弘法の写真
場所 大覚寺(だいかくじ)
TEL 075-871-0071
交通 バス 大覚寺
弘法大師の命日8月21日の前日にお通夜法要として行う万灯万華会と呼ぶ伝統行事である。大師像には万灯籠を捧げ境内や大沢の池周りには献灯された提灯がかかげられる。夕刻から観月台で万灯会法要、そのあと御施飢餓が始まると大沢の池の中では送り火がたかれる。
22日~23日
六地蔵めぐり(ろくじぞうめぐり)
場所 洛外六ヵ寺(らくがいろっかじ)【京都市】
京へ出入りする街道口の6ヶ所に安置された六体のお地蔵さんを詣りで地蔵盆と並ぶ恒例行事である。
両日で洛外の6ヵ寺を巡り、各寺で幡)おはた)(1枚300円)といわれる色違いの札を受け玄関先に吊るすと、厄除け家内安全のお守りになる。22日深夜0時~23日24時まで昼夜通して行われ各寺とも参拝が絶えない。

洛外6ヵ寺名
■大善寺【伏見区】
TEL:075-611-4966
交通:JR・京阪六地蔵8分

■浄禅寺【南 区】
TEL:075-691-3831
交通:近鉄上鳥羽25分
証講の奉納がある。

■地蔵寺【西京区】
TEL:073-381-3538/3633
交通:阪急桂駅10分、桂消防署前
両日とも19時30分~21時すぎまで桂六斎念仏の奉納がある。

■上善寺【北 区】
TEL:075-231-1619
交通:地下鉄鞍馬口駅、出雲路橋
22日、20-21時、小山郷六斉念仏踊りの奉納。

■徳 林【山科区】
TEL:075-583-0353
交通:京阪山科15分
地蔵堂裏に奉納の地蔵が2体安置されている。

■源光寺【右京区】
TEL:075-872-8157
交通:嵐電常盤
24日
千灯供養(せんとうくよう)
千灯供養の写真
場所 化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)
TEL 075-861-2221
交通 京都バス 鳥居本
午後6時より8時ごろまで行われる。
嵯峨化野(さがあだしの)は、古くより風葬が行われた土地として知られる
多くの石仏や石塔が出土し化野念仏寺はそれらを祀る浄土を形づくっている。
明治時代に散在していた多くの無縁石仏を化野念仏寺に集め供養したのが千灯供養の始まりとされている。
境内にある約8000体の石塔、石仏に灯明を捧げるこの行事は参拝者によって点火され幻想的な世界を演出、夏の嵯峨野の風物詩となっている。