京都の歳時記

11月の歳時記

3日
曲水の宴(きょくすいのえん)
曲水の宴の写真
場所 城南宮(じょうなんぐう)
TEL 075-611-0575
交通 市バス城南宮東口下車
曲水の宴は毎年、春と秋に開催される。平安時代の貴族の遊びを再現した優雅な行事である。社殿をとりまく楽水苑を舞台に男性は狩衣姿、女性は小袿姿の王朝風俗を身にまとった歌人たちが曲水のながれのほとりに列座し、上流からながれてくる盃が目前に来るまでに31文字の和歌を詠み、酒盃を頂く。と言う趣向で雅楽の流れるなかで優雅に催される。
楽水苑は1953(昭和28)年着工、61(昭和36)完成。敷地内部に「春の山」「平安の庭」「室町桃山の庭」があり源氏物語の中に出る草花などが植樹されている。
5日~15日
お十夜(おじゅうや)
場所 真正極楽寺 真如堂(しんしょうごくらくじしんにょどう)
TEL 075-771-0915
交通 市バス真如堂前
大鉦八丁を打ち鳴らしながら南無阿弥陀仏を唱え極楽往生を願う念仏会で「十日十夜別時念仏会」という。5日17時からはじまり6~14日は19時から1時間。15日は結願で9~17時まで本堂で念仏が唱えられる。阿弥陀仏の御開帳や結願大法要(14時)、十夜粥の接待が予定されている。
8日
火焚神事(ひたきしんじ)
火焚神事の写真
場所 伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)
TEL 075-641-7331
交通 京阪伏見稲荷駅、JR稲荷駅
今年の収穫を感謝する祭りであり、神田でとれた稲のわらを焼き恵みの神を山に送る、その火で信者たちから寄せられた串を焚き1年の安全を祈願する。本殿祭は13時から、続いて斉場での火焚神事があり、18時頃から本殿前で御神楽(みかぐら)「人長(にんちょう)の舞」の奉納がある。
第二日曜
嵐山もみじ祭り(あらしやまもみじまつり)
嵐山もみじ祭りの写真
場所 嵐山(あらしやま)
TEL 075-861-0012(嵐山保勝会)
交通 京福・阪急嵐山駅
美しいもみじをたたえ、嵐山蔵王権現に感謝する祭りである。午前10時30分と午後13時30分から大堰川渡月橋上流に色とりどりの船を浮かべて船上で謡曲・今様・平安管弦、日本舞踊等の芸能を披露する。車折芸能神社船は扇流し天龍寺船は古笛尺八吹奏、野宮神社船は舞楽・大覚寺船は花散華を行う。嵯峨大念仏狂言は船を接岸させて上演し野点茶会や島原太夫のお点前披露と太夫の道中、四条流庖丁道の儀式庖丁など多彩な催しが終日繰り広げられる。例年観客も多く紅葉と共に京の風物詩を飾る行事である。
15日
法往寺 大護摩(ほうじゅうじ だいごま)

法往寺 大護摩の写真

場所 法往寺(ほうじゅうじ)
TEL 075-561-4137
交通 市バス博物館・三十三間堂前下車
不動明王を本尊とする天台宗の寺院で、大護摩供は、身代わり不動尊大祭ともいわれ、不動堂前に作られた護摩壇の周りを天狗や鬼が気炎をあげながら踊るこれを山伏が護摩供により退散させる。
23日
筆供養(ふでくよう)
筆供養の写真
場所 正覚庵(しょうかくあん)
TEL 075-561-8095
交通 京阪鳥羽街道駅
筆の寺として知られる同寺では、使い古したペンや筆を毎年供養する催しがある。この日は青竹で作った2メートルの大筆と筆で作った「筆みこし」が山伏や稚児と共に東福寺の境内を練り廻る。境内では巨大な竹の筆を立てかけヒバをかぶせた護摩壇で護摩が焚かる、住職や山伏の祈祷、ほら貝や太鼓、読経が響く中で参拝者や全国から寄せられた使い古しの筆や鉛筆等が護摩木とともに燃やされ供養される。
26日
御茶壷奉献祭・口切式(おちゃつぼほうけんさい・くちきりしき)
御茶壷奉献祭・口切式の写真
場所 北野天満宮(きたのてんまんぐう)
TEL 075-461-0005
交通 市バス北野天満宮
献茶祭に使われる抹茶の原料の「てん茶」を神前に供える行事である。この日は白装束姿のお茶壷行列が雅楽の奏でられる中を、茶壷の入った8つの唐櫃を担ぎ、一の鳥羽を入って西側、松向軒前から、本殿までを練り歩く。神前に到着後、茶壷の中の茶を披露する「口切式」がおこなわれる。