太秦嵯峨野地域の東の端にある古墳が、双ケ丘の群集墳です。 双ケ丘は現在、史跡公園として美しく整備され、また、丘内には、20種類以上の野鳥が生息しています。
その双ケ丘の群集墳のなかで、双ケ丘1号墳(写真)が最も大きいもので、七世紀の初めに造られたものといわれています。この古墳も蛇塚と同じく、秦氏の首長の墓であると推測されています。高さ約7メートル、直経45メートルの大形の円墳であって、横穴式石室が大きな石を利用して作られています。
この古墳の他にも、一ノ丘と二の丘との間、さらに二ノ丘と三の丘に、12〜3の小円墳があります。
太秦とそして嵯峨野には、こうした古墳が各所にありますから、古墳研究者や平安京以前の京都の歴史研究には、大切な場所ということが言えます。また、それだけに、どの古墳も秦氏と何らかの関係を持つものといってよいと思います。