祇園新橋には、紅柄格子のお茶屋が軒を連らね「伝統的建造物保存地区」に指定されている。
歴史は290年前にさかのぼる。江戸時代の正徳3年、知恩院の山門から西へ縄手通りまで道が作られた。このとき白川の下流に橋をかけ、新橋と呼ぶようになる。
道筋には祇園六町がつくられた。 以来、江戸時代の町民文化の浮世草子、浄瑠璃、歌舞伎、音曲の舞台となった。
新橋通りから一筋南の白川ぞいには、祇園をこよなく愛した歌人吉井勇の歌碑がある。
「かにかくに 祇園はこひし寝るときも 枕の下を水のながるる」と刻まれた文字はひときわ印象に残る。 |