曹源池庭園(そうげんちていえん)
天龍寺の開山(初代住職)である夢窓疎石が、室町時代初期に作庭した。
現在も当時の面影をよくとどめており、江戸時代の寛政11年(1799)に刊行された秋里離島(江戸中期から後期にかけて活躍。編著書に『都名所図会』『大和名所図会』『東海道名所図会』など。)による「都林泉名勝図会」にも描かれている。中央の曹源池(そうげんち)と名付けられた池を巡る池泉回遊式庭園で、嵐山と亀山の2つの山を借景としている。わが国最初の史跡・特別名勝に指定されていることでも知られる。
方丈からみた曹源池中央正面には2枚の巨岩を立て龍門の滝とする。曹源池の名称は国師が池の泥をあげたとき池中から「曹源一滴」(一滴の水は命の水でありあらゆる物の根源であるという意味)と記した石碑が現れたところから名付けられたと伝えられる。
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