作 者 | 梶井基次郎 |
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発表年代 | 1931年、武蔵野書院より作品集として刊行 |
あらすじとゆかりの場所 | 肺を病んだ「私」は得体の知れない不安に悩まされ、それまで関心を持っていた音楽や詩、丸善への興味を失い、当てもなくさまよい歩く。足が遠ざかっていた 丸善に立ち寄るが、気に入っていた画集を見ても不安な気持ちに変わりがない事に不満を覚え、画集を積み上げたうえに時限爆弾に見立ててレモンを置いて立ち 去る。病人の心情や、人間の誰もが抱くいたずらな感情を描写した作品。 当時の丸善は三条通・麩屋町付近にあった。また丸善・京都河原町店(2005年10月閉店)の閉店が決まってからは、そっと置かれるレモンの数が増えた(それまでも年に数回レモンが置かれていた)との報道があった。 |
京都市中京区の三条河原町~三条烏丸には、明治・大正の洋風建築が、堂々と今もその佇まいをみせています。当時の最先端であった洋風建築は、単にノスタルジーだけでなく、現在のこの辺りの風情に気品のあるイメージを与えています。